2004新年の例会 |
香川フォトクラブの新年の例会は、堀田先生の 「写真近代化への歩み」の講演で始まった。 1889年「写真新報」創刊、1894年「写真月報」創刊 1921年福原信三「写真芸術」創刊、写真は「光とその階調の表現したものといわれた。 1922年淵上白陽は「写真はマスとラインの有機的な組合せ」と言う。 1930年伊奈信男は「写真にかえれ」となえ、・ドキュメントとしての写真、・文化の映写、視覚のことばを重視 1930年代は、写真はカメラの特性である「機械の目」という性格を意識するようになる。機械の目には二つの側面を持っており、ひとつは機械の目で人間の視覚したものがどのように「表現できるか」、他方、機械の目で人間の目では捉えることが出来ないものを捕らえる「技術者として」の見方がある。 長いブランクのあと、1953年土門拳が「絶対スナップ」「絶対非演出」(注、本筋を曲げないこと。主題を強調するための演出は許される。)のリアリティを唱えて筑豊をモチーフした。この頃写真雑誌でプロがアマチュアを指導するようになる。 1960年なは、リアリティを否定し「日常性」がモチーフとなる。「日常性」の次のステップはアラーキに代表される「非日常性」へと移っていく。 1970年代カラーフイルムが一般的になり、「綺麗な色彩」や「肌色を綺麗に」の時代になる。 1990年代ディジタル写真がでてくる。 カラーにしても、ディジタルにしても、必ず否定から始まる。しかし、否定の文化が文化を作り出す。 「ディジタルか?”””」に対して銀塩写真には「写すだけか?”””}の声も聞こえるが、写真て結局のところ「作者の思っている映像を作り出すことではないでしょうか」 <今月の先生のことば> 「あなたがいるから、がんばれるの」 撮影のポイント、いい写真とは ○瞬間を捉えるシャッターチャンス ○何行かの文章になる作品 ○シリアルに撮るのでなくユーモラスに光景をを撮る。シチュエーションに気を配る。 ○スナップで大事な事は、写されたものの感情が出来いるものがいい。感情を形にする。 ○決定的瞬間とは、声が聞こえそうなもの。 ○今の時代を写す。時代を反映したもの。 ○洒落た構成の写真。アート性のある、あるいは洗練されたもの。 ○懐かしいなと郷愁をさそるもの。 ○技術力、写真撮影力のしっかりした写真 |
作品名<砂紋>撮影2003年12月31日 茅ヶ崎海岸 |
<作者のことば> 茅ヶ崎海岸の初日の出の撮影準備に大晦日に海岸を散策していると、風に吹き寄せられた小さな砂の山が出来ている。 朝の低い斜光が砂の山の頂をスポットライトで照らしたようになっている、小さな宇宙をなしている。腹ばいになりながら光の部分を切り取った。 フォトショップでレタッチして、私の記憶色、イメージ色に加工した。 |
<先生のことば> 砂:じっと見据えて撮る。観察、洞察してとると何か見えてくる。自分のイメージ色をプラスアルファしよう、とする意図がいい。 |