世界自然遺産屋久島
 3000年以上生き続ける杉を見に鹿児島から130km南の1993年世界自然遺産に指定された屋久島を訪れる。驚いたことに杉の寿命は500年といわれているが、屋久島では樹齢2000年以上の杉が十数本行き続けている。
 この島に自然に育ち1000年以上の杉を「屋久杉」(現存20本)、1000年以下の杉は「小杉」と呼ばれる。現存する屋久杉は樹形はごつごつとし、まっすぐに天に向かって伸びてはいない。
 江戸時代に屋久杉の7割とも5割とも言われる杉が伐採された。伐採に適したものはまっすぐに伸び、屋根の瓦材の平木になるものである。そのため、ごつごつしたものや曲がったものが生き延びてきた。
2001.7.17〜20    オリンパスC-2000Z

樹齢3000年の「紀元杉」 胸高周囲8.1m 樹高19.5m

「紀元杉」林道沿いにある。屋久杉は成長が遅く材質が緻密で樹脂分が多く長生きする。

多くの樹木が着生。初夏にはヤクシマシャクナゲ、サクラツツジの花が、秋にはナナカマドナドが咲く。
伐採後。まっすぐな杉を求めて、根より高いところから伐採するのが木こりの腕であった。

「気根杉」。空中にある水分を求めて根を空気中伸ばす。この「気根杉」が世界遺産に大きな決め手になったといわれる。また、林芙美子は小説「浮雲」で、屋久島は一月35日の雨が降る、と書いた。
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